「ゾンビ映画はグロテスクで苦手…」
「どうせ絶叫とサバイバルだけでしょ?」
そんなイメージを持っているあなたにこそ、ぜひ観てほしい映画があります。
その名も『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』(原題:Zoo)です。

今回は2018年に公開された映画「ゾンビの中心で、愛をさけぶ」をネタバレなしで紹介していきます!

コメディを思わせるような邦題ですが、世界中で高い評価を得ているホラー&ヒューマンドラマなんですね!
インパクト抜群のタイトルからコメディを想像するかもしれませんが、本作はゾンビが蔓延る世界で、離婚寸前の夫婦がもう一度愛を取り戻していく姿を描いた、新感覚のサバイバル・ラブストーリーです。
今回は、この隠れた名作の「ネタバレなしのあらすじ」と、思わず誰かに勧めたくなる「見どころ」をたっぷりご紹介します!
あらすじ(ネタバレなし)
物語の主人公は、スウェーデンに住むディノとイリスの夫婦。
かつては愛し合っていた二人も、今や関係は冷え切り、離婚届にサインする寸前。家の中は気まずい空気が流れ、会話すらありません。
そんなある日、テレビから流れてきたのは「原因不明のウイルスにより、人々がゾンビ化している」という衝撃のニュース。
あっという間に街はゾンビで溢れかえり、二人は自宅マンションに立てこもることを余儀なくされます。
外はゾンビだらけ、家の中には離婚寸前のパートナー。
この絶望的で皮肉な状況が、皮肉にも二人の関係に変化をもたらしていきます。
生き残るために協力し合う中で、彼らは忘れかけていたお互いへの気持ちを少しずつ思い出していくのですが…。
果たして二人は、ゾンビがうろつく世界で生き残り、そして冷え切った愛を再び燃え上がらせることができるのでしょうか?
ここが面白い!ネタバレなしの見どころ
本作の魅力は、単なる「ゾンビ+恋愛」という単純な足し算ではありません。
練り込まれた脚本と設定が、観る人をグッと引き込みます。
見どころ①:斬新すぎる!「ゾンビ」×「倦怠期夫婦」の化学反応
最大の見どころは、なんといってもこの斬新な設定です。
ゾンビの出現という「非日常」が、離婚寸前という冷め切った夫婦の「日常」を破壊し、新たな関係を築くきっかけになるという展開が秀逸。
極限状況だからこそ、お互いの存在の大きさに気づかされる二人の姿に、思わず感情移入してしまいます。
これはゾンビ映画でありながら、極上のヒューマンドラマなのです。
見どころ②:舞台はほぼマンション!閉鎖空間が描き出す濃密な心理描写
派手なアクションや街を逃げ惑うシーンはほとんどありません。
物語の大部分は、夫婦が暮らすマンションの一室で進行します。
この限定された空間が、かえって二人の心理的な距離感の変化をよりリアルに、そしてサスペンスフルに描き出しています。
「外のゾンビ」と「内の気まずさ」という二重の恐怖が、独特の緊張感を生み出しているのです。
見どころ③:クスッと笑える、シニカルで絶妙なブラックユーモア
世界は終わろうとしているのに、夫婦の会話はどこか現実的でトボけています。
食料をめぐるセコい攻防や、他の生存者に対する人間臭い対応など、シリアスな状況の中に散りばめられたブラックユーモアがたまりません。
「こんな時にそんなことで揉める!?」と思わずツッコミたくなるシーンの数々は、本作に忘れられない味わいを加えています。
見どころ④:すべてのカップル・夫婦に響く、普遍的な愛の物語
ゾンビという突飛な設定を借りていますが、本作が描いているのは「一度壊れかけた関係を、どう修復していくか」という普遍的なテーマです。
すれ違い、無関心になってしまったパートナーと、もう一度向き合うことの大切さ。
ゾンビがいなくても、私たちの日常に潜む大切なメッセージが込められており、観終わった後には、隣にいる人のことを少しだけ優しく見つめ直したくなるかもしれません。
まとめ:ホラーが苦手な人にこそ観てほしい一作
『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』は、ゾンビというスパイスを効かせた、極上の夫婦再生の物語です。
グロテスクなシーンは控えめなので、ホラー映画が苦手な方でも安心して楽しめます。
一風変わったラブストーリーが観たい方、シニカルなコメディが好きな方、そしてちょっぴり心温まる感動を味わいたい方に、自信を持っておすすめします。
ただのゾンビ映画だと思って見逃すには、あまりにもったいない傑作です。ぜひこの機会にご覧になってみてはいかがでしょうか?
他の記事を読みたい方は以下の記事一覧をご利用ください!
コメント